卒業論文作成にあたって

卒業論文とは、大学の最高学年の学生が卒業研究から得た成果を論じるものである。

基本的に、卒業研究を行う期間は1年間。その間に何をしたかを書く。もちろん、その目的、結果、考察等を明確に記さなければいけない。今のほとんどの大学では、学生は担当教授から与えられた問題を解く形となっている。が、俺は違った。違う点は、担当教授から問題を与えられておらず、別のところからもらっている点だ。某所にインターンという形で、1年間通わせてもらっている。今もそうだ。経緯はどうであれ、自分の意思で決めたことだ。確かに、研究室で活動することも将来の経験になる。しかし、大学から外へ出てみるとそれが通用するかどうかは不明だ。それなら、一歩でも外へ出てみるべきだと考えた。で、今に至る。インターン先では、かなり自由にやらせてもらっている。研究の手伝いをする一方で、論文を書かせてもらったり、そこでのイベント行事にも参加させてもらった。人の前にも立たせてもらい僅かながらとある説明をさせてもらったりもした。

そこで実感したことが、人に説明する"難しさ"

家庭教師やら塾のバイトをしている人にとってはそんなの簡単だと思うかもしれない。だが、所詮それは、既存の説明文をいかに相手にとって聴き心地のよいものにするかだと思う。そうでなくても、自分が完全に既知であり、なおかつ、たくさんの説明文章が存在する。こちらは違う。相手が望むものは新規性であり、その新規性を説明しなければいけない。ここでわかるのが、新しいことをテキストにすることの難しさである。
暗黙知という概念を知っているだろうか?*1
人間には、言葉では言い表せないものを知っていることがある。たとえば、よくこの例で出てくるのが「自転車の乗り方」である。自転車にどうやって乗るかと尋ねられたら、*2サドルに座る、ハンドルを持つ、ペダルに片足を乗せる、ペダルに力を加える、動き始めたらもう片方の足をペダルに乗せる。そしたら、交互にペダルに力を加えると走る。と多くの人は言うだろう。だが、それだけで本当に乗れるのだろうか?いや、無理だ例えば、右側に重心をおいたままでは、どう考えても自転車はまっすぐに立っていられない。そこで、バランスをとることについて説明してもらおう。多くの人は倒れないように―だとか倒れそうな方向に―だとか曖昧な回答をするだろう。正確には説明できない知っているんだけれども言葉にできない知覚。それが、暗黙知であるとこの記事においては定義しよう。*3


そんな言葉にできないものを文章にしようとしているんだから大学生ってすごいんだね!
ただ、女と遊んで、狩猟して、酒飲んで、えっちなことしてるだけだと思ってたよ!!


まぁ、そんなことしてなくてもダメな人はだめなんだけどね
そんな大きな壁向かう前に、やっておくべきことがある。
1年間の作業日記の作成。
もう遅い?いや、遅くない。たった1年前のことくらい、自らの意思で行ったことくらい鮮烈に覚えているだろう。それが、武器になる。思い返すことで、逆順にストーリーを構築することができる。なにが重要であるか、そのためにしておくべきだったことは何か?思い出せ。そうすれば、卒業論文のストーリーを構築することが可能だ。具体例は自分がやってきたことを書けばそれが具体例になる。なにも難しくはない。ただ、準備をせずに論文を書かなければ、命綱なしでバンジージャンプをしなければいいだけ。
猪突猛進じゃだめだ。熟慮断行でいこう。

 

備考

*1:ゼミで話題に出たから書いているのではない!

*2:「金を稼ぐ、自転車を買う」というくだらないことは省略する

*3:ちゃんとした暗黙知が知りたいのであれば、「暗黙知の次元」でも読むといい。